2013年1月13日日曜日

使ってはいけない心理学①(ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック)

本稿では、心理学本では定番として紹介されているテクニックのうち、筆者の感覚では全く実用できない方法を紹介していくきます。


まずドア・イン・ザ・フェイス・テクニックと呼ばれるもので、恋愛というよりは営業社員向けのテクニックとして紹介されることが多いものです。

手順としては以下のとおりです


①まず相手が受け入れないであろう大きなお願いをする。
②相手は当然拒否
③次に、①よりはハードルの低いお願いをする(こっちが本来のお願い)
④相手は②で一度断っているという後ろめたさがあるうえ、①と比較すると③がイージーな要求に思えるため、承諾してしまう。


これを恋愛に置き換えると(心理学の本でも非常によく紹介されているケース)

①今度の日曜にお台場でデートしない?
②えー、うーん・・・そうねえ、ちょっと予定があって無理かな
③あーそうなんだ・・(落ち込みながら)、それじゃ、明日にでもお昼ご飯一緒に食べない?
④まあ、それくらいなら・・・。


以上のような流れになります。

◯強引で不快な人と思われるだけ。


さて、特に女性からして、上記のような誘い方をしてくる男性をどう思うか?
筆者としては、非常に強引で、失礼なものを感じます。
基本的に、相手の「引け目」に乗じた手法であり、「行きたい」ではなく「行かないと悪いかな」と思わせる誘導方法です。はっきり言って詐欺的なナンパ手法と大差ない。



個人的にも、昔、保険料の高い保険を薦めてきた保険の販売員が、こちらが断ると次から次へとグレードの低い保険商品を薦めてきたことを覚えています。数年経った今でも、よく覚えている不快な体験です。保険の営業というのは本来、数ある条件の中から、本当にその人の状況にあったものを勧めるものです。しかし、一度断っているにも関わらず、こちらが拒否するたび、矢継ぎ早に他の選択肢を提示されるのは、「結局保険さえ売れれば何でもいいんだな」という不信感を植え付けることになります。

デートに誘うのでも同じことで、「デートに行きたい」と言ったそばから、「じゃあ今週ランチに行こう」では、「なんだ、デートでもランチでも何でもいいから口説きたいだけなんじゃん」と思われるだけです。最初のお願いは何だったんだと。

本で紹介されている例で他でもあるのが「10万円貸してくれ」→「嫌だ」→「それじゃせめて1万円」とお願いするという手法。冷静に考えて、「最初の10万円は何の根拠があってお願いしたんだよ」とい思われ、1円たりとも貸したくなくなるでしょう。



更に、この方法には心理学的な欠点もあります。
人間は「連続して同じ回答をしていくと、途中で回答を変えづらい」という法則があります。

例えば、相手からずっと答えが「Yes」になるような質問をされ続け、4~5回目くらいに「それじゃ一緒にデートしようよ」と聞かれると、何となく慣性で「Yes」と答えてしまうというもの。

その法則に従えば、まず「断られる前提のお願い」をすること自体がナンセンス。
その場に「No」の雰囲気を与えてしまいます。一度「No」と言った手前、続くお願いも慣性で「No」と言いやすいのです。


◯使うならせめて「No」のセット。


以上のように、世間で広く紹介されている割には、使い所のない「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」ですが、せめて使うなら「No」という返事を慣性で利用する「No」セットを利用すべきです。


これは、さっきの「Yes」の慣性と逆で

①デート行かない?
②えーちょっと無理(No)
③そっかぁ・・・じゃあ、一緒にお昼とか行くのも無理って感じだよね。
④えー、そんなことないけど(No)

という流れです。
その場の状況を「No」にした後で、「~~するのも嫌だよね?」という聞き方をします。
この方法によれば、まず「~~はダメ?じゃあ~~しよう」という時に比べて強引さがなくなります。
かつ、その場の「No」の雰囲気に乗じた「No」という返事をさせることで、結果的に誘いを受けるような質問をしているのがポイントです。
これでもなお、「うん、お昼も無理」ときたら、もうその時点で相手は自分に微塵の好意もないと考えて、早期に撤退すべきです。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使うなら、せめて本来のお願いは「~~もダメだよね・・」と聞きましょう。


2013年1月11日金曜日

心理学的に正しいお誘い(まとめ)




「心理学的に正しいお誘い」のまとめ。

1.メール文体を相手のメールに合わせるように注意し
2.真っ先に感謝をして相手のガードを下げ
3特定化の心理効果で相手に特別感を抱かせ
4ダブルバインドで拒否の選択肢を封殺し
5感情を表す言葉を使ってメール全体の印象を操作し
6クライマックス法で言いたいこと最後に述べる

  上記の6点を確認してからメールを送信する癖をつけたい。

   
  なお、「2」「3」は、面と向かって相手を誘う時も必ず用いるようにしたい。
  

心理学的に正しいお誘い⑦(メラビアンの法則)



  ○ メールには「感情を込める」のではなく「感情を表す


「メールと電話の違いは何か」と考えると、まず思い浮かぶのは「声」と「文字」の違いだろう。

では、声と文字の最大の違いは何かと考えると、それは、発話の調子などによって想起される「感情」が込められているか否かという点だ。



基本的に、メールでの情報伝達は殆どと言っていいほど「誤解」が生じるとされる。
本人が込めた(はずの)微妙な感情、ニュアンスが、文字に起こされる段階でそぎ落とされてしまうからである。

その代わりに発達したものが「絵文字」や「デコメ」なのである。

ここで、メールと直接は関係無いが、心理学では有名である「メラビアンの法則」を紹介したい。
アメリカの心理学者メラビアンが行った実験によると、人間は、他者から声で情報の伝達を受けた時に、それがどのような「ニュアンスによるものなのかを、

言語そのものの情報から7%

トーンなどの聴覚情報から38%

身振りや表情などの視覚情報から55%


の割合で汲み取っているのだという。


 ○ 「絵文字」を使おう。


 例えば、「ダメじゃないか」という言葉を伝えたとき、それが本気の叱責なのか、冗談でジャレているだけなのかを、上記の割合から察知するのだという。課長から「ダメじゃないか!」なのか、ドラえもんから「(のび太くん)ダメじゃないか~」なのかは、言語、聴覚、視覚から受け取る情報によって総合的に判断されるということだ。

つまり「言い方」「伝え方」は想像以上に大事ということである。

筆者は、これはメールでの情報伝達についても当てはまると考える。

例えば、絵文字も何も無く、単に文字だけで「やめてください」と言う場合と、「バイキンマンが汗をかきつつ苦笑いしているデコメ絵文字」をつけた上で「やめてください」という場合とでは、前者が「完全な拒否」に思われるのに対し、後者は「じゃれあっている」に感じられる。

しかし、「理学的に正しいお誘い② (マッチング理論)」でも書いたとおり、男性はメールを「情報伝達の手段」として考えるため、絵文字やデコメを使う人が少ない。
上記の例でいえば、男性は「やめてほしい」ことを伝えたいから「やめてほしい」とだけ書けばそれで十分だと思いがちなのである。

だが、文字だけでは自分の意図や感情が殆ど伝わっていない(あるいは誤解されて伝わる)。
特に、女性はメールを表出的手段として考え、日常会話と同様のものと認識しているため、男女間のメールでは特に誤解が生じやすい。

基本的に絵文字をよく使う女性にとって、「絵文字も何もないメール」は、「相手が不快感を示している」というサインである。

男性がせっかく好意を込めた「つもり」のメールは、絵文字が無いこと、それだけで「不快」が込められたメールとして受け取られてしまうのである。


従って、絵文字やデコメはどこかに「必ず」入れるようにしたい。
携帯に最初から入っている絵文字でもいいが、ちょっと探せば、無料で絵文字やデコメがダウンロードできる携帯サイトもあるため、ひと通りの感情を表すデコメなど手軽に揃えられる。ファッションにこだわって何種類の腕時計も揃えるなら、同様の努力をメールの絵文字でもやろう。


また、同時に、「嬉しい」「楽しい」「わくわくする」「ドキドキする」など、心情や感情をそのまま表す言葉を使うよう意識したい。

メールを日常会話の手段として考えている女性にとって、相手の感情が手に取るように分かるのは、それだけで安心するのである。

安心する相手には好意を抱く。絵文字のみならず、こうした感情キーワードも取り入れたいところである。


感情は積極的に「文字」に表そう。




2013年1月9日水曜日

心理学的に正しいお誘い⑥(感謝の心理効果)



    依頼するときは、まず感謝(感謝の心理効果)


人間は、感謝されると、感謝をした人間に親近感を覚え、次からむしろその人間に尽くしたくなり、お願いも受けやすくなることがわかっている。
これを心理学では「感謝の心理効果」という。

感謝されるということは、こちらに貸しがある状態であるにも関わらず、むしろ相手の要求を飲んでしまうのである。
これを上手に利用する。

何か感謝するようなことがあれば、まず文頭にそれを挿入すること。これだけで後のお誘いが格段にしやすくなる。
とにかく何か見つけて「ありがとう」だ。

普段から関わりのないような人であっても、探せば何かしらあるもの。
まずありがとう、それから要求する。


女性のみならず、他人に物事を頼む時の基本的なセットとして覚えておきたい。



心理学的に正しいお誘い⑤(クライマックス法)


    一番言いたいことは一番最後に。


 例文で、相手に伝えたいことは「ランチに行きたい」であるが、そのために「同僚から店を聞いた」「美味しい」「雰囲気がいい」という、ランチを魅力的なものと思わせるべき付加情報を伝達している。これら修飾語も含めた情報の伝達順序について気をつけておきたい。


ビジネスの世界では「結論を先」に伝達する、いわゆるアンチ・クライマックス法が好まれる。
これは「時間がないビジネスパーソンに対し、内容を簡潔に伝える」ことが重要であるため。
それに対して、重要度の低い情報をまず書いていき、最後の最後で主題を登場させるのが「クライマックス法」である。

さて、心理学的に考えた時、人間は基本的に、文章などから受け取った印象は、それから後に受け取る文章の印象によって塗り替えられるとされている。
メールを最後まで読み終わった段階で相手の心に残るのは最後の一文なのである。
最後の一文として重要なのは何かといえば、この場合「一緒にランチに行きたい」であることは疑う余地がない。


そのため例文では念押しのような感じで文末に添えているのである。
ここを勘違いし、ビジネスと同様に「クライマックス法」が望ましいと考えてしまい、最初に「一緒に行きたい」と伝え、後に「イタリアンが美味しいらしいんですよ」と伝えたとする。
相手には「美味しいイタリアン」という印象だけが残ってしまい、せっかく「特定化の心理効果」を利用した「あなたと行きたい」が心理に残らないのである。
更に、実際行ってみてそれほど好みの味出なかった場合に評価を特に下げることになってしまう。


人間関係においては、一番伝えたいことは、文章の最後に書くようにしたい。



心理学的に正しいお誘い④(ダブルバインド)


  ○「相手が誘いを受けた前提」で相手を誘う
  

ここでは実際の「誘い文句」について記述する。
通常考えられる誘い方としては、「~~に行きませんか」という、行く事自体に対する問いかけである。
ここへの返答については当然「行きます(Yes)」「行きません(No)」が考えられる。


しかし、このやり取りをしてしまうと、相手に一度「行かない(No)」という選択肢を検討させることになってしまう。

人間の心理は基本的にネガティブで、面倒くさがりであるから、行かない理由はいくらで考えつけるのである。たとえ、「行きたい」と思っていても、自分の心に優しい「行かない」というネガティブな選択肢を押しのけて、ポジティブな選択をすることは、心理的にかなり負担のある行為なのである。
結果として、「No」の返答を呼び起こさせてしまう。


それを防ぐ方法がダブルバインドというものである。
例文では以下のように相手を誘った。

 「○○さんとランチに行ければ楽しいなって思って…、来週の、木曜日と、金曜日だったら、どっちが○○さんは都合良さそうですか???


話は既に「行く」前提で構築されており、話題は日程調整の段階に進んでいるのである。

つまり「一緒に行きたいと思っているんだが構わないか。そして、行くとしたら・・」という部分が省略されているのである。肝心な部分は相手に聞かずに話をすすめる、一見強引な手法であるが、心理的には非常に効果的に働くテクニックである。


こうすることにより、相手の検討から「行かない」という選択肢を消してしまい、最初から「木曜日と金曜日かあ」という検討から始めさせることが出来る。
また、仮に行かないという検討をする時も、「木曜日と金曜日はどちらが都合がいいか」という問に対して、「行きません」という検討は、文法的に考えて不自然である。
人間の脳は不自然な思考に対して負荷がかかるようにできているため(これを「認知的不協和」という)、今度は負荷の少ない「行くという前提」に乗っかりやすくなるのである。
結果として、相手からOKの返事をもらえる確率が高まるというわけだ。



(以下、筆者の独自見解)

 このダブルバインドは、心理学というよりも「コールドリーディング」系の本で広く紹介されている手法である。コールドリーディングとは、相手の心を読み、相手の意思を自在に操る手法のことである。

 しかし、このダブルバインドは、一見してわかるように相当程度の強引さをともなった誘いかたである。
冷静に何度も文面を読むと「おい、もう行くって決まってるのかよ」と思われてしまうだろう。
だから、正直なところメールよりも口頭で誘う時に用いるのが望ましい。とっさに聞かれた時に混乱させるところがポイントなのだと思う。

また、仮に首尾よく誘えたとして、それで「しょうがないな」で済めばいいが、中には、そういった強引さを嫌う女性もいるため、結果として印象を悪くさせる原因になり得る。
最低限の逃げ道を用意しておくのが大人の付き合いとして好ましいと、筆者は思うのである。

従って、文例で挿入したのが「もし都合が付けばでいい」という部分である。
いくらか、強引さを和らげる配慮が必要だろう。

しかし、そこで「都合が付けば良いんですが、どうでしょうか?」などと問いかけるのはやめておこう。そうすると、せっかくダブルバインドを使用したにも関わらず、相手への質問が「都合がつくかどうか」にすりかわってしまう。これでは引っ込み思案すぎる。

相手への問いかけは、あくまでも「木曜日か金曜日のどっち?」である。
「都合が付けば良いです」というのは、あくまでも船に用意された非常用ボートであって、目立たせる必要はない。

また、そういった逃げ道を用意しておきつつも、その後すぐに「一緒に行きたい」という文言を付け加え、熱意を伝えるのを忘れないようにしたい。

心理学的に正しいお誘い③(特定化の心理効果)

○ 相手に特別感をもたせると好感度アップ。



人間には、他の集団から抜きでて見られたい、一目置かれたいという欲求がある。心理学ではこれを「社会的承認欲求」とよぶ。
そして同時に、自己の価値を認めてくれる人間に特別な好意を抱くことがわかっており、これを「特定化の心理効果」という。

数々の「恋愛心理学」本では、特にこの特定化の心理効果が有効とされており、「お誘い」のような恋愛の初期以前の段階からでも積極的に導入していくべきである。

 さて、本件のようにメールで食事に誘う場合、どのように特定化の心理効果を出すか。
例文では以下の点をフォローしている。


・相手の名前を頻繁に呼ぶ。
 メールや電話は、相対のコミュニケーションツールであるため、話しかけている相手が自明であり、ついつい相手の名前を呼ぶことが不足してしまう。しかし、いくら「わかってるよ」と思っても、名前を呼びかけられる行為は対象人物の深層心理に明確に働きかけ、「あなただけに言っています」という特定化の心理効果が働くのである。上記文例では、送っている相手が明確なメールであるにもかかわらず、相手の名前を合計4回にわたって呼んでいる。このことで、メールを受け取った相手は、「他の誰でもない、自分だけを特別視してくれているんだ」という気持ちになるのである。


・~と行きたい。と限定感を出す。

 「食事に行きませんか」で全ての意味は通じるが、そこへ更に「良いお店なんだけど、あなた以外と行くつもりはありません。あなたとだから、行くのです」というニュアンスを含ませたほうが、相手はお誘いを特別なものとして感じやすくなる。従って、単に食事が行きたい旨を伝えるのではなく、「~~と、一緒に行きたい」と限定話法を用いるべきである。ポイントは「~と」である。これを用いるだけでも、相手の態度は随分違ってくるはずである。

・誘ったことに理由をつける。
 例文では、「お店の評判を今日聞いた」と言っているが、ここでも特定化の心理効果を狙っている。すなわち、「この前聞いたんです」で「だから今度行きましょう」だと、「」誘ったことについて特別感がない。「(いつでもいいものを)たまたま暇だったから誘われたのかな」と思われてしまう。そこで、たとえ「このお店がうまい」という情報をずっと過去に聞いたとしても、「今日聞いたから今日誘った」と言ってしまう。そうすると、「何を差し置いても、すぐに、自分のことを考えてくれたんだ」と、相手に思ってもらえる。


  以上の3点を用いて、まず「私はあなたと食事に行きたいのです」という「特定化の心理効果」を最大限に発揮させよう。



心理学的に正しいお誘い② (マッチング理論)

○メールは相手そっくりにすると好感度アップ。



今回の例文では、ランチに誘う相手のメールが明示されていないが、もしあなたが過去に相手とメールをしたことがあれば、相手のメールをよく観察すること。そして、「そのメールそっくりな」文体で、相手にメールを出すことが重要である。


人間は、自分と感情的、価値観的に似通った人間に親近感を抱くものであり(これを「マッチング理論」という)、早い話「似たもの同士が仲良くなる」のである。


これは、例えば話し方であったり、ファッション、所得、宗教、支持政党、食の好みなどいろいろなものがあるが、単純にメールの文体を合わせるだけでも効果がある。


具体的には、デコメールたっぷりで送ってくるような人であれば、こちらもデコメを用いたメールを送るのが好ましいし、例文の「○○さん、こんにちは」のように、親しき仲にも礼儀ありといった感じのメールを好むのであれば、そのとおりこちらも礼儀正しい様式で書くべきなのである。
とにかく「自分と価値観や行動が変わらない人なんだ」と思わせることが大事なのである。
俗っぽく言えば「ノリが合う」状態が望ましい。
   

特に男性は、無機質な、顔文字も何もないようなメールを伝達道具として用いることが多い(これを「道具的手段」という)。
一方、女性にとって、メールは会話そのもの、感情の伝達を楽しむツールである(これを「表出的手段」という)。

そこに「メール」というものの捉え方にギャップがあるため、女性が絵文字たっぷりで送ってくるメールに対して無機質なメールを返してしまうと、それだけで「自分とは合わない」や、最悪の場合「嫌われてる」と思われる可能性がある。

まるで女友達のようなデコメールを送れとは言わないので、せめて携帯電話に最初から登録されている程度の顔文字は使うようにするといいだろう(^^)



心理学的に正しいお誘い①(例文)




○ 本稿では相手をメールで食事に誘う場合について記述する。

 今回は、「会社で気になっている同僚の女の子を、お昼ごはんに誘う」というシチュエーションを想定したが、ある程度汎用性のある解説をするので安心していただきたい。



○ 心理学的に正しいメールの文例を以下に示す。



「○○さん、こんにちは。

 この前は、経理の資料の取りまとめに協力してもらって本当にありがとう!嬉しかったです。

 今日、同僚に聞いたんだけど、この前▲▲っていう店のパスタがすごく美味しかったんだって。

 しかも、それほど混んでないみたいでゆっくりできるらしいんだよね。

 それを聞いて、この前のお礼っていう訳じゃないんだけど、そこに○○さんと

 ランチに行ければ楽しそうだなって思って・・・。

 ○○さんは、来週の木曜日と金曜日だったら、どっちが都合良さそうかな?

 都合つけばで構わないので、○○さんと行ければ嬉しいです」




○ 次回から、この文章のどこに心理学的テクニックが盛り込まれているかを解説する。

参考書


本稿を書くにあたり参考としている書籍を以下に列挙します。
新しく読んだら追記します。
後で書評も書きたいと思います。




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本当にわかる心理学(日本実業出版社)・・・植木理恵 著

植木理恵の行動心理学入門(宝島文庫)・・・植木理恵 著

なぜあの人はチヤホヤされるのか(宝島文庫)・・植木理恵 著

ココロの盗み方教えます(光文社)・・・植木理恵 著

一目惚れの科学(ディスカバー携書)・・・森川友善 著

使える!悪用禁止の心理学テクニック(宝島文庫)・・・岡崎博之 著

メンタリズム・恋愛の絶対法則(青春出版社)・・・DaIGo 著

なぜ、占い師は信用されるのか?(フォレスト出版)・・・石井裕之 著

心を上手に操作する方法(サンマーク出版)・・・トルステン・ハーフェナー 著

心を上手に透視する方法(サンマーク出版)・・・トルステン・ハーフェナー 著

3分でわかる恋愛心理学(大和書房)・・・渋谷昌三 著

これだけ!褒めフレーズ(スバル舎リンゲージ)・・・鈴木達也 著

「また会いたい」と思われる人の38のルール・(幻冬舎)・・・吉原珠央 著

「しぐさ」の魅力(かんき出版)・・・伊勢田幸永 著


川瀬

2013年1月8日火曜日

はじめに。

○ 現在、日本の書店には心理学に関する本が(学術めいたものから眉唾な占い本レベルのものまで)有象無象に陳列されている。


それらの本には大抵「他人の心が手にとるようにわかる」だの「他人を思いのままに操れる」だのという文句が踊っている。

1,000円程度の出費で本当にそんなことが可能になるなんて、誰も思っていないだろう。

もしそうなら、筆者は間違いなくそれらの本を買い漁ったうえで、AKBの事務所に突撃し、総選挙の1位から10位まで日替わりでデートしてもらうように心理操作をするだろう。10人で7日ではあまるので3日間は2人体制となる計算だ。筆者はAKBのことを考えるだけでブログを書く手もとまり、涎が出そうになる(心理学ではこれを「レスポンデント条件づけ」という)。

もちろん筆者が心理学の本を読んだだけでAKBと付き合えることなどありえないが、ベストセラーには必ず上記のような心理学の本が並び、また、ちょっと有名な芸能人が実際にマインド・コントロールされたという事件も出てきている。


○ 心理学って何なのか?


そう聞かれた時、以前の筆者がすぐに想像したのは「フロイトの夢分析」である。
夢を見ただけで、自分の「深層心理」が分かるなんていう「夢」のような話、それが心理学という認識だった。
ちなみに「杖」は「チ○コ」なんだそうで、それだけを妙に覚えている。もちろん最低な下ネタとして。

そういう本だらけか、と思って手にとった心理学のベストセラーにフロイトやユングの文字は無く、むしろ彼らとは対照となる心理学の分野に焦点を当てたものばかりであった。


それが「実験心理学」である。


○ ユングやフロイト等、いわゆる古典心理学を「深層心理学」と言うなら、ヴィルヘルム・ヴントに代表される科学的実験によって導き出された心理学を「実験心理学」と呼ぶ。


深層心理」は多分に精神世界の出来事、それも相当程度宗教性を帯びたものであるが、実験心理学は、その名のとおり多くの実験の結果、科学的統計によって裏付けされた「行動科学」である。
目に見える根拠のある科学である。


○ また、実験心理学は明快で、また、手軽に日常生活への応用ができるものであり、現に、「他人の心がみるみるわかる」系の本では、こちらの心理学が紹介されていることが多いのである。

例えば「合コンではこの席に座れ」だの「片想いの人にはこういうメールを送るべき」だの、悪く言えば俗っぽいものである。

それに対し深層心理学は分かりづらく抽象的で、また現代社会の生活へ実践的に応用できるかと言えば難しい。

例えば、好きな人の心を覗けますと言って、好きな人をカウチソファに寝そべらし、後頭部の方から「杖が見えたらチ○コです。あなたは欲情しているから私とエッチをしなければいけません」なんてことはできないだろう。
逆に相手の女性から杖で引っ叩かれるのがオチだ。


○ 従って、当ブログにおいては、筆者が数々の心理学本を読んで得た知識のまとめを記述していく予定である。
それも現代人が悩みがちな「恋愛行動」について、実践的な形で紹介していくこととする。

つまり、本気でAKBを口説く・・・とまではいかずとも、日常的な合コンや、あこがれの人とのデートで(心理学的に)優勢に立ちまわるための方策を記述していく。


○ ただし、ここに記述されたものは、あくまで筆者が心理学本を読んだ知識を読んだとおり素直に適応したものであり、諸所の学説や、それに対する反証等については特段考慮していない。


ただ「この本を読む限りではこう行動したらモテる」という紹介にすぎないことをご了承いただきたい。



川瀬