2013年2月7日木曜日

心理学的に正しいレストラン選び②(ガーゲン実験)


 
○ できる限り薄暗く、狭いところ


同じ雰囲気の店であっても、照明の真下など明るい場所もあれば、やや奥まった席で薄暗い場所もある。
この場合、上記の対面方式を避けつつ、その店で最も薄暗い席を選択すべきである。
 

アメリカの心理学者ガーゲン博士の実験では、初対面の男女を二人きりで同じ部屋に30分間閉じ込めたとき、明るい部屋ではそれほど親密度が高まらなかったのに対し、薄暗い部屋に閉じ込めた二人は急速に親密さを増し、30分の間に性的興奮を感じてお互いの体を触り合う被験者が続出したという。まさに「暗闇の心理効果」である。

 暗い部屋では人間の瞳孔が広がり、瞳がより魅力的になる。
特に、女性が男性に感じるセクシーポイントの不動の1位は「大きな目」であるから、暗いところへ誘導できればそれだけ自分の魅力が増す。
また、暗がりでは他人に見られていないという安心感が働くため、精神的、身体的に無防備になり、自己開示を促し、さらに過去の性行為を想起させるために、結果として性的興奮を呼び起こすのである(これを「錯誤帰属」という)。

とはいえ、真昼間から薄暗い店というのも普通は無いので、ちょっと照明のカゲになっているような場所が選べれば十分である。

 また、狭い場所というのも好意の獲得に役立つ。
人間には誰しも「パーソナル・スペース」というものが存在し、そこに他人が入ると違和感を覚える、というのは有名な話である。食事中、相手のパーソナル・スペースに侵入できるような位置に座ってみる。すると、相手は「彼氏でも無い人間が、どうして自分のパーソナル・スペースに入ってきているんだろう」と思う。相手のパーソナル・スペースで食事をすることで、この違和感を相手に覚えさせることができる。これは、先ほども登場した「認知的不協和」というものである。

 人間は、この認知的不協和を無意識のうちに解消しようと、自分の感覚をその状況に合わせていくものである。その結果、「自分はこの人が好きだから、自分のパーソナル・スペースでご飯を食べさせているんだ」という解釈を、勝手にはじめるのである。
それが飲食店の座席配置という、仕方のない状況であってもである。

体を寄せ合う、とまではいかずとも、なるべく小さめのテーブルを選ぶようにすべきである。

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