2013年1月11日金曜日

心理学的に正しいお誘い⑦(メラビアンの法則)



  ○ メールには「感情を込める」のではなく「感情を表す


「メールと電話の違いは何か」と考えると、まず思い浮かぶのは「声」と「文字」の違いだろう。

では、声と文字の最大の違いは何かと考えると、それは、発話の調子などによって想起される「感情」が込められているか否かという点だ。



基本的に、メールでの情報伝達は殆どと言っていいほど「誤解」が生じるとされる。
本人が込めた(はずの)微妙な感情、ニュアンスが、文字に起こされる段階でそぎ落とされてしまうからである。

その代わりに発達したものが「絵文字」や「デコメ」なのである。

ここで、メールと直接は関係無いが、心理学では有名である「メラビアンの法則」を紹介したい。
アメリカの心理学者メラビアンが行った実験によると、人間は、他者から声で情報の伝達を受けた時に、それがどのような「ニュアンスによるものなのかを、

言語そのものの情報から7%

トーンなどの聴覚情報から38%

身振りや表情などの視覚情報から55%


の割合で汲み取っているのだという。


 ○ 「絵文字」を使おう。


 例えば、「ダメじゃないか」という言葉を伝えたとき、それが本気の叱責なのか、冗談でジャレているだけなのかを、上記の割合から察知するのだという。課長から「ダメじゃないか!」なのか、ドラえもんから「(のび太くん)ダメじゃないか~」なのかは、言語、聴覚、視覚から受け取る情報によって総合的に判断されるということだ。

つまり「言い方」「伝え方」は想像以上に大事ということである。

筆者は、これはメールでの情報伝達についても当てはまると考える。

例えば、絵文字も何も無く、単に文字だけで「やめてください」と言う場合と、「バイキンマンが汗をかきつつ苦笑いしているデコメ絵文字」をつけた上で「やめてください」という場合とでは、前者が「完全な拒否」に思われるのに対し、後者は「じゃれあっている」に感じられる。

しかし、「理学的に正しいお誘い② (マッチング理論)」でも書いたとおり、男性はメールを「情報伝達の手段」として考えるため、絵文字やデコメを使う人が少ない。
上記の例でいえば、男性は「やめてほしい」ことを伝えたいから「やめてほしい」とだけ書けばそれで十分だと思いがちなのである。

だが、文字だけでは自分の意図や感情が殆ど伝わっていない(あるいは誤解されて伝わる)。
特に、女性はメールを表出的手段として考え、日常会話と同様のものと認識しているため、男女間のメールでは特に誤解が生じやすい。

基本的に絵文字をよく使う女性にとって、「絵文字も何もないメール」は、「相手が不快感を示している」というサインである。

男性がせっかく好意を込めた「つもり」のメールは、絵文字が無いこと、それだけで「不快」が込められたメールとして受け取られてしまうのである。


従って、絵文字やデコメはどこかに「必ず」入れるようにしたい。
携帯に最初から入っている絵文字でもいいが、ちょっと探せば、無料で絵文字やデコメがダウンロードできる携帯サイトもあるため、ひと通りの感情を表すデコメなど手軽に揃えられる。ファッションにこだわって何種類の腕時計も揃えるなら、同様の努力をメールの絵文字でもやろう。


また、同時に、「嬉しい」「楽しい」「わくわくする」「ドキドキする」など、心情や感情をそのまま表す言葉を使うよう意識したい。

メールを日常会話の手段として考えている女性にとって、相手の感情が手に取るように分かるのは、それだけで安心するのである。

安心する相手には好意を抱く。絵文字のみならず、こうした感情キーワードも取り入れたいところである。


感情は積極的に「文字」に表そう。




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