2013年3月18日月曜日

心理学的に正しい下準備、待合せのまとめ。



心理学的に正しい下準備、待合せ方法をまとめると、以下のとおりとなる。

1.行く予定のお店の価格や道順などをひと通り調べておき、十分な資金を持っておく。
2.お店は事前に予約する。
3.薄暗く、壁に接していて、また、彼女から見て右斜め前方に座れるテーブルを確保。
4.待合せ場所は、安全で、居心地の良い場所を指定。
5.ちょっぴり後から到着。


2013年2月12日火曜日

心理学的に正しい待ち合わせ時間(自己知覚理論)




○ 先に到着するのが正しいとは限らない(自己知覚理論)


 ところで、待合せ場所に現れるタイミングであるが、心理学的には相手が少し先に到着するようにしたほうが良い。

デートの指南書などでは、まず鉄則として「デートには絶対に遅れるな」とされているが、それは礼儀作法の話に限って考えた場合である。恋愛は礼儀正しいだけでは勝てないぞ。

また、この場合の「遅れ」というのも、定刻から10分も20分も後になってから現れる状況であり、1分~3分以内であれば、人はそれを「タイミングの違い」として認識し、遅れとして考えない(電車の発着時刻やビジネスでの話はまた別であるが)。

そして、デートにおいては、その「タイミングの違い」として許される範疇であれば、後から到着したほうが優位に立てるのである。

おかしな話だが、心理学の世界では時間にルーズなほうが主導権を握れるのである。


○ 待つから楽しみが増える。


「待つ」というのは、「期待」「待望」のように、自分の意思や願望とセットのものである。
早い話が、「待つ」というのは「今より後に起こる方が必ず自分を幸せにする」という希望的観測があるから起きる行動なのである。

そこで、自分から誘った相手を敢えて待たせてみるのである。
誘われた側は、待合せ場所に行けば当然相手が待っていると想定しているだろう。ところが指定された場所に行っても誰もいない。

「自分は誘われた側なのに、どうして待っているんだろう」と不思議に思うことだろう。
その「不思議」こそ、本稿で度々紹介している「認知的不協和」であるが、人間の心理はこれを何とかして解消しようと動きだす。

そこに「待つ」という、上記したように「これからの楽しみのための行為」が手助けすると、デートに誘われた一方で待たされてることが、「自分はこれからのデートが楽しみだから待っているんだ」と解釈されるのである。

上記の超絶解釈は、心理学的には自己自覚理論ともいう。人間は感情から行動を起こすのではなく、行動を起こした後に感情が想起されるということがわかっている。
・自分が待つのはどんな時か?
→人気の美味しいお店に並ぶ時
→ディズニーランドのアトラクションに乗りたい時
→大好きな歌手のコンサートホールに入る時
待つことはこれから楽しいことが起こるから。そういう記憶があるから、人は待たされることで期待が膨らんでいく。

数分待った後の相手は、全く待たされなかった場合に比べ、より嬉しそうな表情であなたを迎えることだろう。

ただし、遅れてくる時間は遅くて3分以内である。それ以上は「遅刻」になるので注意するべき。



心理学的に正しい待ち合わせ場所(気分一致効果)


○ 待ち合わせ場所は「ずっと居ても気分の良い場所」
 

待合せ場所であるが、まず、常識的な話として、あまり雨風吹きっ晒しの屋外ではないほうがいい。
たとえ、屋外に定番の待ち合わせスポットがあっても、駅の改札付近や、大企業やホテルの入り口など、できる限り屋内が望ましい。
どこでもいいが、とにかく相手が気分良く待てる場所を設定すべきだ。
人間は、気分の良い時に生じた出来事は「良いこと」、逆に気分が悪い時に生じた出来事は「不快なこと」として認識するようになっている。これを心理学では「気分一致効果」という。
これは対人関係にも当てはまり、あなた自身は素晴らしく魅力的な人間であっても、相手の気分が悪い時に出会えば、あなた自身も「会うと気分が悪くなる人」として認識されてしまうのだ。
裏返せば、相手の気分がひたすらよければ、多少見てくれは悪くても、相手が勝手に好印象をもってくれる。
待ち合わせ場所を選ぶ時には、この気分一致効果をプラスに働かせるように気をつけたい。

なお、屋外の待ち合わせ定番スポットは、それが繁華街であればナンパされる可能性もあり、心理学的に考えなくても全く好ましくない。「待ち合わせ場所といえばハチ公前だし、ここでいいだろう」と安易に決めないことである。実際に、デート相手を待ち合わせる女の子を専門に狙っている不届き者のナンパ師も数多く存在する。 とにかく、相手はこれから会うあなたのことを100%考えさせる必要があるため、余計なストレスがかからない状態にすべきである。

筆者のお薦めは、これからお昼ごはんを食べるのであれば、どこかの大きな会社やホテルのロビー(お昼は出入りが激しいため、部外の人間がいても目立たない)。
また、普通のデートあればスターバックスなどのカフェで落ち会い、適当に甘い飲み物でも一緒に飲みながらデートプランを二人で確認し、出かけるというもの。
入念な準備をしてきたのだから、「入り口」で躓かないようにしたい。




2013年2月7日木曜日

心理学的に正しいレストラン選び③(視覚の限定)


○ できれば相手に自分以外の顔を見せないような座席を確保。
 

人間がいちどに処理できる情報量には限りがある。
デートの相手には、できる限り自分のことを印象づけたい。
そのため、相手には、自分以外のモノを見せない方がいい。

ただ、レストランの中でいきなり「僕だけを見ていればいいよ」と言うわけにもいかない。
従って、相手の席から、例えば誰が入店する様とか、ウェイターが歩いて行く様とかが、見えない椅子に座らせる、早い話が「壁だけが見える」席に座らせてしまうのが早い。

こうすることで、相手の意識は100%あなたに集中されることになり、言葉や好意も捉えやすくなる。
 
ただし、通常、レストランの「ソファ席」は壁側に配置されていることが多い。
それにもかかわらず、自分がいの一番にソファに陣取るようでは、この無意識のテクニックよりも先に「すげー無頓着な男だなおい」という意識的な不快が優先されてしまうので注意。

従って、このテクニックは「ついで」に考えておけば良い。まず常識的な話として、ソファがあれば女の子に座らせよう。

また、自分の容姿に自信が無い人は、敢えて光が指す方向に座る(つまり逆光ポジション)ことで、自分の顔を暗くさせてよく見えないようにする工夫がある。また、人間は強い光を浴びると受動的になるとされており、こちらの要求や話を受け入れやすくなるという。

常用テクニックではないが覚えておいて損はないだろう。

心理学的に正しいレストラン選び②(ガーゲン実験)


 
○ できる限り薄暗く、狭いところ


同じ雰囲気の店であっても、照明の真下など明るい場所もあれば、やや奥まった席で薄暗い場所もある。
この場合、上記の対面方式を避けつつ、その店で最も薄暗い席を選択すべきである。
 

アメリカの心理学者ガーゲン博士の実験では、初対面の男女を二人きりで同じ部屋に30分間閉じ込めたとき、明るい部屋ではそれほど親密度が高まらなかったのに対し、薄暗い部屋に閉じ込めた二人は急速に親密さを増し、30分の間に性的興奮を感じてお互いの体を触り合う被験者が続出したという。まさに「暗闇の心理効果」である。

 暗い部屋では人間の瞳孔が広がり、瞳がより魅力的になる。
特に、女性が男性に感じるセクシーポイントの不動の1位は「大きな目」であるから、暗いところへ誘導できればそれだけ自分の魅力が増す。
また、暗がりでは他人に見られていないという安心感が働くため、精神的、身体的に無防備になり、自己開示を促し、さらに過去の性行為を想起させるために、結果として性的興奮を呼び起こすのである(これを「錯誤帰属」という)。

とはいえ、真昼間から薄暗い店というのも普通は無いので、ちょっと照明のカゲになっているような場所が選べれば十分である。

 また、狭い場所というのも好意の獲得に役立つ。
人間には誰しも「パーソナル・スペース」というものが存在し、そこに他人が入ると違和感を覚える、というのは有名な話である。食事中、相手のパーソナル・スペースに侵入できるような位置に座ってみる。すると、相手は「彼氏でも無い人間が、どうして自分のパーソナル・スペースに入ってきているんだろう」と思う。相手のパーソナル・スペースで食事をすることで、この違和感を相手に覚えさせることができる。これは、先ほども登場した「認知的不協和」というものである。

 人間は、この認知的不協和を無意識のうちに解消しようと、自分の感覚をその状況に合わせていくものである。その結果、「自分はこの人が好きだから、自分のパーソナル・スペースでご飯を食べさせているんだ」という解釈を、勝手にはじめるのである。
それが飲食店の座席配置という、仕方のない状況であってもである。

体を寄せ合う、とまではいかずとも、なるべく小さめのテーブルを選ぶようにすべきである。

心理学的に正しいレストラン選び①(スティンザー効果)




 お店に行けば長い行列、お昼休みのうちに戻って来られるか微妙で、会話もそこそこに急いでご飯をかきこみ、小走りに会社に戻る…まず、これはデートといえない。

なるべくであれば入店はスムーズに行いたい。
当然、軽いランチといえど予約はすべきである。
予約の良い点は、スムーズな入店のみならず、ある程度座席を選択できるところである。
そして、もし、自由に座席を選べるのであれば、以下の法則に従うこと。



相手の右斜め前方に座れ!


  飲食店では対面式の四角いテーブルが基本であり、それを避けるのは難しい条件であるが、心理学的に対面は「敵対的ポジション」であるため好ましくないとされている。

このように、相手から見てどのポジションに着席するかによって、相手に与える印象が変化することが心理学上わかっている(これを「スティンザー効果」という)。

この効果によれば、相手と打ち解けて話せる座り方は真横である。つまりカウンター席であるが、これは相当程度に仲の良いカップルでないと、逆にお互いのパーソナルスペースに侵入してしまい、気まずい空気になるおそれがある。

そこでお薦めなのは「右斜め前方」である。

 過去にアメリカの大学で行われた心理学の実験で、全く同じストッキングを4つ左から右に陳列し、女性の被験者に自分の好みのものを選ばせたことがあった。
その結果、全く同じ商品であるにもかかわらず、4つあるうち最も右側にあるストッキングが断然選ばれやすかったのである。
つまり、人間は無意識のうちに、より右側にあるものを魅力的に捉える。
これは合コンでも活用できるテクニックであり、男性数人で着席するときは、いの一番に、女性から見て一番右側(つまり自分から見て一番左)を封殺してしまえば、まず無意識の印象で勝利することができる。



 また、イタリアのナイトクラブで行われた実験で、人間の左右どちらかの側から「タバコをください」とお願いし、相手が応じる確率を調査したことがあった。
その結果として、左側からのお願いに比べ、右側からのお願いは、実に2倍以上の成功確率があったという。

 何故、こういう結果になるのか。人間は自分の右側で捉えた情報を、人体で左側に移動させ、最終的に左脳で処理しようとする。そして脳科学の世界では、右脳に比べ、左脳のほうが、より何かを選択する積極性を司っているというのである。
このことから、相手の左側で受け取られた情報は右脳で処理され、消極的な結果を招く。
一方、右側で受け取った情報は左脳で処理され、積極的な行動を引き起こすのである。
今後、相手と仲良くなり、横並びのバーなどに行く機会があったとしたら、必ず相手から見て右側を心がけることである。

とはいえ、基本的には四角いテーブルが多いレストランにおいて、相手の右斜め前方に座るのは難しいと思われる。
そこでお薦めなのは、丸いテーブルの席である。
丸テーブルは基本的に360度のどこに座っても良いため、まず相手を座らせ、自分は相手の右斜め前方(相手が6時の位置であれば、自分は1時半から2時半の方向)に椅子を置いて着席するのである。予約の際は基本的に丸テーブルを探そう。
よく、心理学の本などで「相手とはコーナーを挟んで90度がベスト」などと書かれているが、そこまで限定すると今度は対象となる飲食店が限られてくるため、考え方としては「右斜め前方」で十分である。

 また、仮に、どうしても対面方式での着席しかできなかった場合(こちらのほうが多いと思うが)は、椅子をずらすなどして、ほんの数センチでもいいから相手の右斜めに座ること。
あんまりずらすと「なんでそんな座り方してるの」と気が付かれるので、あくまでもさり気なく、「ちょっとだけ対面をずらす」という意識で、椅子を動かそう。
多少でも「真正面」を避けるだけでも心理的な効果はあるとされる。



2013年2月5日火曜日

下準備の下準備


ここからは、首尾よく女性を食事に誘えたあなたが、実際に女性とご飯を食べる場面を想定し、心理学的に正しい食事のありかたを紹介していく。

まずは、お店の準備や心構えなど、下準備の更に下準備と言えるような事柄を記述する。




○女性はとにかくご馳走されたい。



まず、「女性に食事をご馳走する」ことの重要性についてお伝えしたい。
常識的に、自分から一生懸命誘っておいて、食事の代金を割り勘で済ませる男性というのは考えづらいが、念の為に以下のとおり「女性には食事をご馳走しろ」という話をする。


我々の体には、人類が狩猟採集民族だった時代のDNAが残っており、生存本能にも深く結びついている。

女性は自ら獣を狩る能力がなかったため、食べ物はいつでも男性によって供給された。
裏を返せば、質の良い食べ物を、安定的に与え続けた男が最もモテたわけで、それは現在の女性の本能にも強く刻み込まれている。

 さて、あなたは女性と食事の約束をした。
この時点で、相手の女性はあなたのことを「おいしい食べ物を与えてくれる男」という目で見ていると思ってよい。一緒にご飯を食べるというよりも「与えてくれる」存在、つまり奢ってくれるのではないかという気持ちが、おそらく男性が考えている数倍持っている。

これを、「さもしい」「いやしい」などと言って蔑むのは見当違いである。
前述したように、我々のDNAは基本的に人類創世の頃から変わっていないため、女性が食べ物を与えられる存在であると思うのは仕方ないことだ。

金額や両者の関係にかかわらず、女性は男性に奢られたい生き物なので、その前提を抑えなければ「なんかケチくさい奴だったな」と思われて全てが台無しになる。
どうせ、付き合うためには女性が喜ぶようなモノを買ってあげたりするんだろうから、食事を奢ることもプレゼントのひとつだと思って最初から「あげる」モノと思ったほうが気が楽である。

 従って、本稿においては「男性が女性を奢る」ことは、当然の前提という形で論じることとする。
もし、あなたが「まだ友達だし、付き合ってもいないのだから、代金は割り勘が相当だろう」と思うのであれば、その感情は正当な恋愛感情でないから、恋そのものをやめるべきである。「相手がこれだけのことをした、だから自分もこれだけのことをする」というのは「社会的交換理論」といい、早い話が「ギブ・アンド・テイク」の関係である。
本能に働きかけるエネルギーが恋愛であり、そこに「ギブ・アンド・テイク」が登場する余地はない。


また、余談ではあるが、破局寸前のカップルでよく見られる「仕事とわたし、どっちが大切なの」「私がこんなに好きなのに、どうして連絡してくれないの」という問答は、まさに「自分が尽くしているのだから、その分私も構ってほしい」という社会的交換理論であり、恋愛として見た時に、むしろ「冷めた」考えである。対価を求めず、無償で差し出せなければ、それはもう恋愛ではないのでないと筆者は思う(多分に経済性が絡む夫婦生活となるとまた別であるが、逆に言えば夫婦生活の基本は社会的交換であるから「結婚した途端に冷める」のである)。



 メニューを調べておく。

奢ろうとするならば、当然のことだが、いざ会計時に現金が不足するような状況は避けたい。

飲食店ではクレジットカード決済が出来ない場所も多いため、女性を奢るつもりが金が足りず、やっぱり女性に払わせてしまう、あるいは近くのコンビニで出金をしてくるようなことがあれば、その場で恋愛は終結したものと思ってよい。

気をつけていても、いきなりお店にいって、「パスタ一皿2,500円」などという高級店であった場合に、「やばい!」となってしまう可能性も考えられるため、事前に価格帯を調べておく必要があるだろう。




 何がなんでも道には迷わない。


 金銭的な準備の他に、「お店の場所」もしっかり調べておいて、当日は全く道に迷うこと無く到着出来るようにしなければならない。

前述したとおり、女性が本能的に男性に求めていることは、質の良い食べ物の安定供給である。男性が既に狩った獣を、ノーリスクで食べられるのが、女性にとって最大の幸せなのである。
そこへいくと、まず金銭的に不足しているのは論外であるが、あちこち迷って、中々食料にありつけない状況というのも良くない。

それはさながら、「俺が獲物を狩ってきてやるからな!」と言いつつ、狩りが下手なために中々獲物を捕まえられない、頼りない男性を想起させる。そして、もともと、女性には方向を察知する感覚が男性に比べて弱いため、「道案内」という点にといて男性に依存する心理が強い。

そこで頼りの男性が道に迷っているようでは、今後の全ての困難において、自分を守ってくれない人間であるとのフィルタリングがされてしまう。単に道に迷うだけのことが大幅な減点材料になるのである。

 道順は必ず調査したうえ、さらに当日の天候を考え、なるべく雨や風に晒されない道を選択しておくべきだろう。





2013年1月13日日曜日

使ってはいけない心理学①(ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック)

本稿では、心理学本では定番として紹介されているテクニックのうち、筆者の感覚では全く実用できない方法を紹介していくきます。


まずドア・イン・ザ・フェイス・テクニックと呼ばれるもので、恋愛というよりは営業社員向けのテクニックとして紹介されることが多いものです。

手順としては以下のとおりです


①まず相手が受け入れないであろう大きなお願いをする。
②相手は当然拒否
③次に、①よりはハードルの低いお願いをする(こっちが本来のお願い)
④相手は②で一度断っているという後ろめたさがあるうえ、①と比較すると③がイージーな要求に思えるため、承諾してしまう。


これを恋愛に置き換えると(心理学の本でも非常によく紹介されているケース)

①今度の日曜にお台場でデートしない?
②えー、うーん・・・そうねえ、ちょっと予定があって無理かな
③あーそうなんだ・・(落ち込みながら)、それじゃ、明日にでもお昼ご飯一緒に食べない?
④まあ、それくらいなら・・・。


以上のような流れになります。

◯強引で不快な人と思われるだけ。


さて、特に女性からして、上記のような誘い方をしてくる男性をどう思うか?
筆者としては、非常に強引で、失礼なものを感じます。
基本的に、相手の「引け目」に乗じた手法であり、「行きたい」ではなく「行かないと悪いかな」と思わせる誘導方法です。はっきり言って詐欺的なナンパ手法と大差ない。



個人的にも、昔、保険料の高い保険を薦めてきた保険の販売員が、こちらが断ると次から次へとグレードの低い保険商品を薦めてきたことを覚えています。数年経った今でも、よく覚えている不快な体験です。保険の営業というのは本来、数ある条件の中から、本当にその人の状況にあったものを勧めるものです。しかし、一度断っているにも関わらず、こちらが拒否するたび、矢継ぎ早に他の選択肢を提示されるのは、「結局保険さえ売れれば何でもいいんだな」という不信感を植え付けることになります。

デートに誘うのでも同じことで、「デートに行きたい」と言ったそばから、「じゃあ今週ランチに行こう」では、「なんだ、デートでもランチでも何でもいいから口説きたいだけなんじゃん」と思われるだけです。最初のお願いは何だったんだと。

本で紹介されている例で他でもあるのが「10万円貸してくれ」→「嫌だ」→「それじゃせめて1万円」とお願いするという手法。冷静に考えて、「最初の10万円は何の根拠があってお願いしたんだよ」とい思われ、1円たりとも貸したくなくなるでしょう。



更に、この方法には心理学的な欠点もあります。
人間は「連続して同じ回答をしていくと、途中で回答を変えづらい」という法則があります。

例えば、相手からずっと答えが「Yes」になるような質問をされ続け、4~5回目くらいに「それじゃ一緒にデートしようよ」と聞かれると、何となく慣性で「Yes」と答えてしまうというもの。

その法則に従えば、まず「断られる前提のお願い」をすること自体がナンセンス。
その場に「No」の雰囲気を与えてしまいます。一度「No」と言った手前、続くお願いも慣性で「No」と言いやすいのです。


◯使うならせめて「No」のセット。


以上のように、世間で広く紹介されている割には、使い所のない「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」ですが、せめて使うなら「No」という返事を慣性で利用する「No」セットを利用すべきです。


これは、さっきの「Yes」の慣性と逆で

①デート行かない?
②えーちょっと無理(No)
③そっかぁ・・・じゃあ、一緒にお昼とか行くのも無理って感じだよね。
④えー、そんなことないけど(No)

という流れです。
その場の状況を「No」にした後で、「~~するのも嫌だよね?」という聞き方をします。
この方法によれば、まず「~~はダメ?じゃあ~~しよう」という時に比べて強引さがなくなります。
かつ、その場の「No」の雰囲気に乗じた「No」という返事をさせることで、結果的に誘いを受けるような質問をしているのがポイントです。
これでもなお、「うん、お昼も無理」ときたら、もうその時点で相手は自分に微塵の好意もないと考えて、早期に撤退すべきです。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使うなら、せめて本来のお願いは「~~もダメだよね・・」と聞きましょう。


2013年1月11日金曜日

心理学的に正しいお誘い(まとめ)




「心理学的に正しいお誘い」のまとめ。

1.メール文体を相手のメールに合わせるように注意し
2.真っ先に感謝をして相手のガードを下げ
3特定化の心理効果で相手に特別感を抱かせ
4ダブルバインドで拒否の選択肢を封殺し
5感情を表す言葉を使ってメール全体の印象を操作し
6クライマックス法で言いたいこと最後に述べる

  上記の6点を確認してからメールを送信する癖をつけたい。

   
  なお、「2」「3」は、面と向かって相手を誘う時も必ず用いるようにしたい。
  

心理学的に正しいお誘い⑦(メラビアンの法則)



  ○ メールには「感情を込める」のではなく「感情を表す


「メールと電話の違いは何か」と考えると、まず思い浮かぶのは「声」と「文字」の違いだろう。

では、声と文字の最大の違いは何かと考えると、それは、発話の調子などによって想起される「感情」が込められているか否かという点だ。



基本的に、メールでの情報伝達は殆どと言っていいほど「誤解」が生じるとされる。
本人が込めた(はずの)微妙な感情、ニュアンスが、文字に起こされる段階でそぎ落とされてしまうからである。

その代わりに発達したものが「絵文字」や「デコメ」なのである。

ここで、メールと直接は関係無いが、心理学では有名である「メラビアンの法則」を紹介したい。
アメリカの心理学者メラビアンが行った実験によると、人間は、他者から声で情報の伝達を受けた時に、それがどのような「ニュアンスによるものなのかを、

言語そのものの情報から7%

トーンなどの聴覚情報から38%

身振りや表情などの視覚情報から55%


の割合で汲み取っているのだという。


 ○ 「絵文字」を使おう。


 例えば、「ダメじゃないか」という言葉を伝えたとき、それが本気の叱責なのか、冗談でジャレているだけなのかを、上記の割合から察知するのだという。課長から「ダメじゃないか!」なのか、ドラえもんから「(のび太くん)ダメじゃないか~」なのかは、言語、聴覚、視覚から受け取る情報によって総合的に判断されるということだ。

つまり「言い方」「伝え方」は想像以上に大事ということである。

筆者は、これはメールでの情報伝達についても当てはまると考える。

例えば、絵文字も何も無く、単に文字だけで「やめてください」と言う場合と、「バイキンマンが汗をかきつつ苦笑いしているデコメ絵文字」をつけた上で「やめてください」という場合とでは、前者が「完全な拒否」に思われるのに対し、後者は「じゃれあっている」に感じられる。

しかし、「理学的に正しいお誘い② (マッチング理論)」でも書いたとおり、男性はメールを「情報伝達の手段」として考えるため、絵文字やデコメを使う人が少ない。
上記の例でいえば、男性は「やめてほしい」ことを伝えたいから「やめてほしい」とだけ書けばそれで十分だと思いがちなのである。

だが、文字だけでは自分の意図や感情が殆ど伝わっていない(あるいは誤解されて伝わる)。
特に、女性はメールを表出的手段として考え、日常会話と同様のものと認識しているため、男女間のメールでは特に誤解が生じやすい。

基本的に絵文字をよく使う女性にとって、「絵文字も何もないメール」は、「相手が不快感を示している」というサインである。

男性がせっかく好意を込めた「つもり」のメールは、絵文字が無いこと、それだけで「不快」が込められたメールとして受け取られてしまうのである。


従って、絵文字やデコメはどこかに「必ず」入れるようにしたい。
携帯に最初から入っている絵文字でもいいが、ちょっと探せば、無料で絵文字やデコメがダウンロードできる携帯サイトもあるため、ひと通りの感情を表すデコメなど手軽に揃えられる。ファッションにこだわって何種類の腕時計も揃えるなら、同様の努力をメールの絵文字でもやろう。


また、同時に、「嬉しい」「楽しい」「わくわくする」「ドキドキする」など、心情や感情をそのまま表す言葉を使うよう意識したい。

メールを日常会話の手段として考えている女性にとって、相手の感情が手に取るように分かるのは、それだけで安心するのである。

安心する相手には好意を抱く。絵文字のみならず、こうした感情キーワードも取り入れたいところである。


感情は積極的に「文字」に表そう。




2013年1月9日水曜日

心理学的に正しいお誘い⑥(感謝の心理効果)



    依頼するときは、まず感謝(感謝の心理効果)


人間は、感謝されると、感謝をした人間に親近感を覚え、次からむしろその人間に尽くしたくなり、お願いも受けやすくなることがわかっている。
これを心理学では「感謝の心理効果」という。

感謝されるということは、こちらに貸しがある状態であるにも関わらず、むしろ相手の要求を飲んでしまうのである。
これを上手に利用する。

何か感謝するようなことがあれば、まず文頭にそれを挿入すること。これだけで後のお誘いが格段にしやすくなる。
とにかく何か見つけて「ありがとう」だ。

普段から関わりのないような人であっても、探せば何かしらあるもの。
まずありがとう、それから要求する。


女性のみならず、他人に物事を頼む時の基本的なセットとして覚えておきたい。



心理学的に正しいお誘い⑤(クライマックス法)


    一番言いたいことは一番最後に。


 例文で、相手に伝えたいことは「ランチに行きたい」であるが、そのために「同僚から店を聞いた」「美味しい」「雰囲気がいい」という、ランチを魅力的なものと思わせるべき付加情報を伝達している。これら修飾語も含めた情報の伝達順序について気をつけておきたい。


ビジネスの世界では「結論を先」に伝達する、いわゆるアンチ・クライマックス法が好まれる。
これは「時間がないビジネスパーソンに対し、内容を簡潔に伝える」ことが重要であるため。
それに対して、重要度の低い情報をまず書いていき、最後の最後で主題を登場させるのが「クライマックス法」である。

さて、心理学的に考えた時、人間は基本的に、文章などから受け取った印象は、それから後に受け取る文章の印象によって塗り替えられるとされている。
メールを最後まで読み終わった段階で相手の心に残るのは最後の一文なのである。
最後の一文として重要なのは何かといえば、この場合「一緒にランチに行きたい」であることは疑う余地がない。


そのため例文では念押しのような感じで文末に添えているのである。
ここを勘違いし、ビジネスと同様に「クライマックス法」が望ましいと考えてしまい、最初に「一緒に行きたい」と伝え、後に「イタリアンが美味しいらしいんですよ」と伝えたとする。
相手には「美味しいイタリアン」という印象だけが残ってしまい、せっかく「特定化の心理効果」を利用した「あなたと行きたい」が心理に残らないのである。
更に、実際行ってみてそれほど好みの味出なかった場合に評価を特に下げることになってしまう。


人間関係においては、一番伝えたいことは、文章の最後に書くようにしたい。



心理学的に正しいお誘い④(ダブルバインド)


  ○「相手が誘いを受けた前提」で相手を誘う
  

ここでは実際の「誘い文句」について記述する。
通常考えられる誘い方としては、「~~に行きませんか」という、行く事自体に対する問いかけである。
ここへの返答については当然「行きます(Yes)」「行きません(No)」が考えられる。


しかし、このやり取りをしてしまうと、相手に一度「行かない(No)」という選択肢を検討させることになってしまう。

人間の心理は基本的にネガティブで、面倒くさがりであるから、行かない理由はいくらで考えつけるのである。たとえ、「行きたい」と思っていても、自分の心に優しい「行かない」というネガティブな選択肢を押しのけて、ポジティブな選択をすることは、心理的にかなり負担のある行為なのである。
結果として、「No」の返答を呼び起こさせてしまう。


それを防ぐ方法がダブルバインドというものである。
例文では以下のように相手を誘った。

 「○○さんとランチに行ければ楽しいなって思って…、来週の、木曜日と、金曜日だったら、どっちが○○さんは都合良さそうですか???


話は既に「行く」前提で構築されており、話題は日程調整の段階に進んでいるのである。

つまり「一緒に行きたいと思っているんだが構わないか。そして、行くとしたら・・」という部分が省略されているのである。肝心な部分は相手に聞かずに話をすすめる、一見強引な手法であるが、心理的には非常に効果的に働くテクニックである。


こうすることにより、相手の検討から「行かない」という選択肢を消してしまい、最初から「木曜日と金曜日かあ」という検討から始めさせることが出来る。
また、仮に行かないという検討をする時も、「木曜日と金曜日はどちらが都合がいいか」という問に対して、「行きません」という検討は、文法的に考えて不自然である。
人間の脳は不自然な思考に対して負荷がかかるようにできているため(これを「認知的不協和」という)、今度は負荷の少ない「行くという前提」に乗っかりやすくなるのである。
結果として、相手からOKの返事をもらえる確率が高まるというわけだ。



(以下、筆者の独自見解)

 このダブルバインドは、心理学というよりも「コールドリーディング」系の本で広く紹介されている手法である。コールドリーディングとは、相手の心を読み、相手の意思を自在に操る手法のことである。

 しかし、このダブルバインドは、一見してわかるように相当程度の強引さをともなった誘いかたである。
冷静に何度も文面を読むと「おい、もう行くって決まってるのかよ」と思われてしまうだろう。
だから、正直なところメールよりも口頭で誘う時に用いるのが望ましい。とっさに聞かれた時に混乱させるところがポイントなのだと思う。

また、仮に首尾よく誘えたとして、それで「しょうがないな」で済めばいいが、中には、そういった強引さを嫌う女性もいるため、結果として印象を悪くさせる原因になり得る。
最低限の逃げ道を用意しておくのが大人の付き合いとして好ましいと、筆者は思うのである。

従って、文例で挿入したのが「もし都合が付けばでいい」という部分である。
いくらか、強引さを和らげる配慮が必要だろう。

しかし、そこで「都合が付けば良いんですが、どうでしょうか?」などと問いかけるのはやめておこう。そうすると、せっかくダブルバインドを使用したにも関わらず、相手への質問が「都合がつくかどうか」にすりかわってしまう。これでは引っ込み思案すぎる。

相手への問いかけは、あくまでも「木曜日か金曜日のどっち?」である。
「都合が付けば良いです」というのは、あくまでも船に用意された非常用ボートであって、目立たせる必要はない。

また、そういった逃げ道を用意しておきつつも、その後すぐに「一緒に行きたい」という文言を付け加え、熱意を伝えるのを忘れないようにしたい。

心理学的に正しいお誘い③(特定化の心理効果)

○ 相手に特別感をもたせると好感度アップ。



人間には、他の集団から抜きでて見られたい、一目置かれたいという欲求がある。心理学ではこれを「社会的承認欲求」とよぶ。
そして同時に、自己の価値を認めてくれる人間に特別な好意を抱くことがわかっており、これを「特定化の心理効果」という。

数々の「恋愛心理学」本では、特にこの特定化の心理効果が有効とされており、「お誘い」のような恋愛の初期以前の段階からでも積極的に導入していくべきである。

 さて、本件のようにメールで食事に誘う場合、どのように特定化の心理効果を出すか。
例文では以下の点をフォローしている。


・相手の名前を頻繁に呼ぶ。
 メールや電話は、相対のコミュニケーションツールであるため、話しかけている相手が自明であり、ついつい相手の名前を呼ぶことが不足してしまう。しかし、いくら「わかってるよ」と思っても、名前を呼びかけられる行為は対象人物の深層心理に明確に働きかけ、「あなただけに言っています」という特定化の心理効果が働くのである。上記文例では、送っている相手が明確なメールであるにもかかわらず、相手の名前を合計4回にわたって呼んでいる。このことで、メールを受け取った相手は、「他の誰でもない、自分だけを特別視してくれているんだ」という気持ちになるのである。


・~と行きたい。と限定感を出す。

 「食事に行きませんか」で全ての意味は通じるが、そこへ更に「良いお店なんだけど、あなた以外と行くつもりはありません。あなたとだから、行くのです」というニュアンスを含ませたほうが、相手はお誘いを特別なものとして感じやすくなる。従って、単に食事が行きたい旨を伝えるのではなく、「~~と、一緒に行きたい」と限定話法を用いるべきである。ポイントは「~と」である。これを用いるだけでも、相手の態度は随分違ってくるはずである。

・誘ったことに理由をつける。
 例文では、「お店の評判を今日聞いた」と言っているが、ここでも特定化の心理効果を狙っている。すなわち、「この前聞いたんです」で「だから今度行きましょう」だと、「」誘ったことについて特別感がない。「(いつでもいいものを)たまたま暇だったから誘われたのかな」と思われてしまう。そこで、たとえ「このお店がうまい」という情報をずっと過去に聞いたとしても、「今日聞いたから今日誘った」と言ってしまう。そうすると、「何を差し置いても、すぐに、自分のことを考えてくれたんだ」と、相手に思ってもらえる。


  以上の3点を用いて、まず「私はあなたと食事に行きたいのです」という「特定化の心理効果」を最大限に発揮させよう。



心理学的に正しいお誘い② (マッチング理論)

○メールは相手そっくりにすると好感度アップ。



今回の例文では、ランチに誘う相手のメールが明示されていないが、もしあなたが過去に相手とメールをしたことがあれば、相手のメールをよく観察すること。そして、「そのメールそっくりな」文体で、相手にメールを出すことが重要である。


人間は、自分と感情的、価値観的に似通った人間に親近感を抱くものであり(これを「マッチング理論」という)、早い話「似たもの同士が仲良くなる」のである。


これは、例えば話し方であったり、ファッション、所得、宗教、支持政党、食の好みなどいろいろなものがあるが、単純にメールの文体を合わせるだけでも効果がある。


具体的には、デコメールたっぷりで送ってくるような人であれば、こちらもデコメを用いたメールを送るのが好ましいし、例文の「○○さん、こんにちは」のように、親しき仲にも礼儀ありといった感じのメールを好むのであれば、そのとおりこちらも礼儀正しい様式で書くべきなのである。
とにかく「自分と価値観や行動が変わらない人なんだ」と思わせることが大事なのである。
俗っぽく言えば「ノリが合う」状態が望ましい。
   

特に男性は、無機質な、顔文字も何もないようなメールを伝達道具として用いることが多い(これを「道具的手段」という)。
一方、女性にとって、メールは会話そのもの、感情の伝達を楽しむツールである(これを「表出的手段」という)。

そこに「メール」というものの捉え方にギャップがあるため、女性が絵文字たっぷりで送ってくるメールに対して無機質なメールを返してしまうと、それだけで「自分とは合わない」や、最悪の場合「嫌われてる」と思われる可能性がある。

まるで女友達のようなデコメールを送れとは言わないので、せめて携帯電話に最初から登録されている程度の顔文字は使うようにするといいだろう(^^)



心理学的に正しいお誘い①(例文)




○ 本稿では相手をメールで食事に誘う場合について記述する。

 今回は、「会社で気になっている同僚の女の子を、お昼ごはんに誘う」というシチュエーションを想定したが、ある程度汎用性のある解説をするので安心していただきたい。



○ 心理学的に正しいメールの文例を以下に示す。



「○○さん、こんにちは。

 この前は、経理の資料の取りまとめに協力してもらって本当にありがとう!嬉しかったです。

 今日、同僚に聞いたんだけど、この前▲▲っていう店のパスタがすごく美味しかったんだって。

 しかも、それほど混んでないみたいでゆっくりできるらしいんだよね。

 それを聞いて、この前のお礼っていう訳じゃないんだけど、そこに○○さんと

 ランチに行ければ楽しそうだなって思って・・・。

 ○○さんは、来週の木曜日と金曜日だったら、どっちが都合良さそうかな?

 都合つけばで構わないので、○○さんと行ければ嬉しいです」




○ 次回から、この文章のどこに心理学的テクニックが盛り込まれているかを解説する。

参考書


本稿を書くにあたり参考としている書籍を以下に列挙します。
新しく読んだら追記します。
後で書評も書きたいと思います。




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本当にわかる心理学(日本実業出版社)・・・植木理恵 著

植木理恵の行動心理学入門(宝島文庫)・・・植木理恵 著

なぜあの人はチヤホヤされるのか(宝島文庫)・・植木理恵 著

ココロの盗み方教えます(光文社)・・・植木理恵 著

一目惚れの科学(ディスカバー携書)・・・森川友善 著

使える!悪用禁止の心理学テクニック(宝島文庫)・・・岡崎博之 著

メンタリズム・恋愛の絶対法則(青春出版社)・・・DaIGo 著

なぜ、占い師は信用されるのか?(フォレスト出版)・・・石井裕之 著

心を上手に操作する方法(サンマーク出版)・・・トルステン・ハーフェナー 著

心を上手に透視する方法(サンマーク出版)・・・トルステン・ハーフェナー 著

3分でわかる恋愛心理学(大和書房)・・・渋谷昌三 著

これだけ!褒めフレーズ(スバル舎リンゲージ)・・・鈴木達也 著

「また会いたい」と思われる人の38のルール・(幻冬舎)・・・吉原珠央 著

「しぐさ」の魅力(かんき出版)・・・伊勢田幸永 著


川瀬

2013年1月8日火曜日

はじめに。

○ 現在、日本の書店には心理学に関する本が(学術めいたものから眉唾な占い本レベルのものまで)有象無象に陳列されている。


それらの本には大抵「他人の心が手にとるようにわかる」だの「他人を思いのままに操れる」だのという文句が踊っている。

1,000円程度の出費で本当にそんなことが可能になるなんて、誰も思っていないだろう。

もしそうなら、筆者は間違いなくそれらの本を買い漁ったうえで、AKBの事務所に突撃し、総選挙の1位から10位まで日替わりでデートしてもらうように心理操作をするだろう。10人で7日ではあまるので3日間は2人体制となる計算だ。筆者はAKBのことを考えるだけでブログを書く手もとまり、涎が出そうになる(心理学ではこれを「レスポンデント条件づけ」という)。

もちろん筆者が心理学の本を読んだだけでAKBと付き合えることなどありえないが、ベストセラーには必ず上記のような心理学の本が並び、また、ちょっと有名な芸能人が実際にマインド・コントロールされたという事件も出てきている。


○ 心理学って何なのか?


そう聞かれた時、以前の筆者がすぐに想像したのは「フロイトの夢分析」である。
夢を見ただけで、自分の「深層心理」が分かるなんていう「夢」のような話、それが心理学という認識だった。
ちなみに「杖」は「チ○コ」なんだそうで、それだけを妙に覚えている。もちろん最低な下ネタとして。

そういう本だらけか、と思って手にとった心理学のベストセラーにフロイトやユングの文字は無く、むしろ彼らとは対照となる心理学の分野に焦点を当てたものばかりであった。


それが「実験心理学」である。


○ ユングやフロイト等、いわゆる古典心理学を「深層心理学」と言うなら、ヴィルヘルム・ヴントに代表される科学的実験によって導き出された心理学を「実験心理学」と呼ぶ。


深層心理」は多分に精神世界の出来事、それも相当程度宗教性を帯びたものであるが、実験心理学は、その名のとおり多くの実験の結果、科学的統計によって裏付けされた「行動科学」である。
目に見える根拠のある科学である。


○ また、実験心理学は明快で、また、手軽に日常生活への応用ができるものであり、現に、「他人の心がみるみるわかる」系の本では、こちらの心理学が紹介されていることが多いのである。

例えば「合コンではこの席に座れ」だの「片想いの人にはこういうメールを送るべき」だの、悪く言えば俗っぽいものである。

それに対し深層心理学は分かりづらく抽象的で、また現代社会の生活へ実践的に応用できるかと言えば難しい。

例えば、好きな人の心を覗けますと言って、好きな人をカウチソファに寝そべらし、後頭部の方から「杖が見えたらチ○コです。あなたは欲情しているから私とエッチをしなければいけません」なんてことはできないだろう。
逆に相手の女性から杖で引っ叩かれるのがオチだ。


○ 従って、当ブログにおいては、筆者が数々の心理学本を読んで得た知識のまとめを記述していく予定である。
それも現代人が悩みがちな「恋愛行動」について、実践的な形で紹介していくこととする。

つまり、本気でAKBを口説く・・・とまではいかずとも、日常的な合コンや、あこがれの人とのデートで(心理学的に)優勢に立ちまわるための方策を記述していく。


○ ただし、ここに記述されたものは、あくまで筆者が心理学本を読んだ知識を読んだとおり素直に適応したものであり、諸所の学説や、それに対する反証等については特段考慮していない。


ただ「この本を読む限りではこう行動したらモテる」という紹介にすぎないことをご了承いただきたい。



川瀬